俳句の作り方 春の日の俳句

きのう2023年2月4日は立春でした。

まだ寒いですが、寒椿が咲き犬ふぐりの蕾がふくらんできています。

今週の日曜俳句館では、ネット公募HAIKU日本の2018年、春の部で

佳作に選ばれた私の作品を紹介します。

 

 

2018年3月HAIKU日本へ投句するにあたって

何を詠もうか考えました。

花々は咲き鳥はさえずっています。

やわらかな陽ざしが心地よい。

句材を求めて近所を散策し、つぶさに花々を観察しました。

しかし、単にある種の花を詠んだだけでは類句・類想の域を出ません。

どうしよう。

きっと私の眼には見えてないものがある・・・。

それは何なのか?

・・・・・・。

睫毛!

そうだっ!

睫毛は見えてなかった。

睫毛を詠みこもう。

「春の日はすべてやわらか睫毛さえ」

春の日においては万物がやわらかで睫毛までもやわらか、というのが句意です。

意気揚々、U-CAN生涯学習局、俳句入門講座の腕だめし特別添削コース第2回に提出しました。

ところが2週間後、大幅に添削されて返ってきました。

睫毛にも春の日ざしややわらかく

ガアーン・・・。

あれほど切れ字のことが気になっていたのに、提出句には切れ字がありませんでした。

睫毛を思いついたことですっかり忘れていたのです。

「春の日はすべてやわらか睫毛さえ」

この句には切れ字がありません。

 

 

さてここでこの句の講評を紹介します。

【発想がユニーク(独特)な作品です。「すべて」は省くことのできる言葉です。

はっきりした切字「や」を使って、感動の中心をはっきりさせたいところです。】

まったくもって切れ字は大切です。

川柳との違いは切れ字の有無と言っても過言ではありません。

有名な俳句には切れ字、や・かな・けりが見当たらないものがあります。

しかし、大方は、名詞等が切れ字の役目を果たしています。

講師の添削のように、感動の中心をはっきりさせるのが切れ字の役目です。

皆様の御句には切れ字か切れ字の役割をしている名詞等がありますか?

 

 

なお「睫毛にも春の日ざしややわらかく」はネット公募HAIKU日本に投句して佳作に選ばれました。

 

 

次週は方言を使った俳句を紹介します。

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