俳句の作り方 桜貝の俳句
つれづれを爪にはりけり桜貝 伊庭直子いばなおこ
桜貝が春の季語。
桜貝は文字どおり桜色で2まい貝です。
この句はネット公募のHAIKU日本で2021年令和3年に
佳作を獲った作品です。
退屈でひまで何しようか?
そうだ、桜貝があったから爪に米粒の糊で貼ってみよう。
つれづれを爪にはりけり桜貝
退屈なので桜貝を爪に貼ったことですよ。
いやいやこの句は完全なフィクションです。
「つれづれ」なんかじゃなくて「桜貝」で必死になって句づくりをしてました。
パソコンのネットで桜貝の画像をじっくり見ていても良い句が浮かびません。
あーあ、溜息が出ます。
しばし、ボンヤリしました。
その時ひらめきました。
爪に貼ったらどうだろう。
そこで・・・つれづれに小指に貼るや桜貝
これを推敲して・・・つれづれに爪にはりけり桜貝
さらに・・・つれづれを爪にはりけり桜貝
「に」から「を」に変えました。
そうすることによって貼る動作がはっきりしました。
また、退屈な気分がふくらみをもって表現されました。
他に桜貝の私の俳句を紹介します。
花貝は聖母の涙かもしれず
花貝は桜貝のことです。
俳句で花と言えば桜を指します。
この句は同年2021年令和3年、4月の句会で佳作を獲った作品です。
イエスキリストが十字架にかけられました。
聖母ははらはらと涙を流しました。
その涙は花貝となって浜辺を美しく彩っています。
つれづれを爪にはりけり桜貝
花貝は聖母の涙かもしれず
皆様はどちらの方がお好きですか?