俳句の作り方 秋の水の俳句
秋水がゆくかなしみのやうにゆく 石田郷子いしだきょうこ しゅうすいがいく かなしみの ようにいく 秋水が秋の季語。 「秋は河川・渓谷・湖沼の水が透明で美しい。 その曇りのないさまは、三尺の秋水といって研ぎ澄ました刀剣の […]
俳句の作り方 蜩の俳句
かなかなや掬えば消える海の青 対馬康子つしまやすこ かなかなや すくえばきえる うみのあお かなかな(蜩ひぐらし)が秋の季語。 体色は赤褐色か黒褐色で、緑色の斑点が頭などにあります。 夜明けや夕方に、カナカナと哀 […]
俳句の作り方 曼珠沙華の俳句
空澄めば飛んで来て咲くよ曼珠沙華 及川貞おいかわてい そらすめば とんできてさくよ まんじゅしゃげ 曼珠沙華が秋の季語。 曼珠沙華は葉なし花なしとも呼ばれています。 花が咲いている時季に葉はなく、花が枯れると葉が茂り […]
俳句の作り方 衣被の俳句
今生のいまが倖せ衣被 鈴木真砂女すずきまさじょ こんじょうの いまがしあわせ きぬかつぎ 衣被が秋の季語。 「小ぶりの里芋を皮のまま茹でて、塩味で食べるもの。 衣を脱ぐようにつるりと皮が剥ける。」 (角川書店編 俳句歳 […]
俳句の作り方 ダリアの俳句
眩しきは緋色の自尊ダリア咲く 伊庭直子いばなおこ ダリアが夏の季語。 この句は2023年『河』誌8月号に掲載された作品です。 『河』は創刊1958年12月。 角川春樹責任編集の月刊誌です。 誰にでも自尊心はあ […]
俳句の作り方 水馬の俳句
水馬悲哀の上を滑りけり 伊庭直子いばなおこ あめんぼう ひあいのうえを すべりけり アメンボは俳句ではあめんぼうと伸ばすことがあります。 ほかにホタルもほうたると伸ばすことがあります。 水馬が夏の季語。 この句は […]
俳句の作り方 さくらんぼの俳句
さくらんぼのやうな言葉を交はしをり 伊庭直子いばなおこ さくらんぼの ようなことばを かわしおり さくらんぼが夏の季語。 この句はネット公募のHAIKU日本で2022年佳作を獲った作品です。 句材を探しに近所の […]
俳句の作り方 アイスコーヒーの俳句
アイスコーヒー鷹女を読めばほの寂し 伊庭直子いばなおこ アイスコーヒー たかじょをよめば ほのさびし この句はネット公募のHAIKU日本で、2021年秀逸を獲った作品です。 アイスコーヒーが夏の季語。 アイスコー […]
俳句の作り方 ビールの俳句
ビールほろ苦し女傑となりきれず 桂信子かつらのぶこ ビールが夏の季語。 「若くして夫を亡くし、一人で働いて生きてきた長い間には さまざまなことがありました。 みんなと一緒に飲んでたくましさを装ってみても、 心にたまるほ […]
俳句の作り方 蟬の俳句
子を殴ちしながき一瞬天の蟬 秋元不死男あきもとふじお こをうちし ながきいっしゅん てんのせみ 蟬が夏の季語。 悪いことをした我が子の頬を打った。 打った瞬間の永遠のように感じられる時の長さ。 掌の熱い痛み。 寂しい悲 […]