俳句の作り方 冬青空の俳句
こころの鳥をさなし冬青空遠し 伊庭直子いばなおこ こころのとり おさなし ふゆあおぞらとおし この句は2022年3月号の『河』に掲載されました。 冬青空が冬の季語。 6・4・9の破調の句です。 句意を申し上げます。 […]
俳句の作り方 氷の俳句
友あれど純水氷のごと孤独 伊庭直子いばなおこ ともあれど じゅんすいひょうの ごとこどく この句は2022年2月号の『河』に掲載されました。 氷が冬の季語。 日本の美しい季語を4つご紹介します。 ①氷面鏡ひもかが […]
俳句の作り方 無季の俳句
「烏宙論」あくがれば遠し荒野道 伊庭直子いばなおこ うちゅうろん あくがればとおし あれのみち この句は2022年2月号の『河』に掲載されました。 無季俳句です。 無季俳句とは季語を使っていない俳句です。 荒野道は季 […]
俳句の作り方 龍の玉の俳句
夫の掌を握れば薄し龍の玉 伊庭直子いばなおこ つまのてを にぎればうすし りゅうのたま この句は2023年令和5年、ネット公募のHAIKU日本で 準特選を獲得しました。 龍の玉が冬の季語。 「ユリ科の常緑多年草である竜 […]
俳句の作り方 悴むの俳句
腹と背に愛と憎しみ悴むる 伊庭直子いばなおこ はらとせに あいとにくしみ かじかむる この句は2022年3月号の『河』誌に掲載されました。 悴むが冬の季語。 寒さで手足の指だけでなく心も縮みあがった状態を言います。 腹 […]
俳句の作り方 寒菊の俳句
血の色の寒菊咲かむ吾が忌日 伊庭直子いばなおこ ちのいろの かんぎくさかむ あがきじつ この句は2021年3月号の『河』誌に掲載されました。 寒菊が冬の季語。 24節気の寒とは無関係で冬に咲く菊の事。 また「俳句で […]
俳句の作り方 寒烈風と雪の俳句
今週は「愛」がテーマです。 寒烈風見果てぬ夢の母の愛 堀口星眠ほりぐちせいみん かんれっぷう みはてぬゆめの ははのあい 寒烈風が冬の季語。 星眠の母親は寒烈風のような厳格な女性だったのでしょう。 身を切り刻 […]
俳句の作り方 炉の俳句
詩の如くちらりと人の炉辺に泣く 京極木へん己陽きょうごくきよう しのごとく ちらりとひとの ろべになく 炉が冬の季語。 「家の土間や床の一部を方形に切って設けた火を焚くところ。 農村の昔ながらの住宅では、大きい炉を切り […]
俳句の作り方 冬紅葉の俳句
冬紅葉尼僧の過去は聞かざりき 橘沙希たちばなさき ふゆもみじ にそうのかこは きかざりき 今年は11月8日が立冬です。 なので紅葉が一面に色づくには早い地方もあるかと思いますが取り上げました。 冬紅葉が冬の季語。 […]
俳句の作り方 雁の俳句
病雁の夜寒に落ちて旅寝かな 松尾芭蕉まつおばしょう やむかりの よさむにおちて たびねかな 雁と夜寒が秋の季語。 病雁をビョウガンと音読する説もあります。 しかし夜寒や旅寝といった大和言葉が並んでいるので ここは訓読し […]