俳句の作り方 草の花の俳句
死ぬときは箸置くやうに草の花 小川軽舟おがわけいしゅう
しぬときは はしおくように くさのはな
草の花が秋の季語。
「秋の野には、名も知れぬ草まで様々な花を付ける。
紫・青などの淡い色のものが多く、ひっそりとした美しさがある。
**秋草との違いは、名もない草や雑草の花を思わせるところである。」
(俳句歳時記 秋 角川書店編)
句意を申し上げます。
死ぬときは食後に箸を置くようにごく自然に迎えたいものだ。
なぜなら死は自然の一部だから。
ああ、儚くも草の花が咲いているよ。
人間の命は儚いです。
その命が終わるときは、箸を置くように静かなものであってほしいです。
自然から得た生きるための動植物のエネルギー。
それらの食べ物に感謝して生を終えたいものです。
私(作者)も自然の一部であり死もそうなのです。
死ぬときは箸置くやうに草の花
それにつけても最期の病床でチューブに繋がれて死ねない人の何と多いことか!
私(作者)はそんな最期を断然拒否します。
あくまでも命の儚さと尊厳を体現できる死に方を願っています。
死ぬときは箸置くやうに草の花
小川軽舟について・・・。
1961年生まれ。
千葉市出身。
2024年現在、阪神電鉄の常務。
日常のささやかな思いや発見を句材にした。
俳句とサラリーマンの人生は深く豊かなものであろう。
15年前に、私の会社の顧問弁護士立合いの下、公証人役場に赴き遺言書を出しましたが、私が強く求めた内容の一つが
延命処置は絶対に取らずに尊厳死を願う一文です。
日本は許されていませんが、外国では本人の希望により安楽死が合法的に認められている国もいくつかありますよね。
私は日本もそうあるべきだと思います。