俳句の作り方 花蘇芳はなずおう の俳句
何もせぬてのひら汚れ蘇芳咲く 永作火童ながさくかどう
なにもせぬ てのひらよごれ すおうさく
花蘇芳が春の季語。
花がなくても「咲く」で花蘇芳と分かる。
「中国原産のマメ科の落葉小高木で、日本へは江戸時代に伝わった。
春、葉に先立ち枝に赤紫の蝶形花をすきまなくつける。
花の色が染料の蘇芳の色に似ていることから名づけられた。」
(俳句歳時記 春 角川書店編)
何もせぬてのひら汚れ蘇芳咲く
句意を申し上げます。
今まで人生を生きてきて、これと言って善いことはしてこなかった。
そのせいか、手のひらは罪で汚れてしまった。
ああ、蘇芳が咲いたよ。
何もせぬてのひら汚れ蘇芳咲く
鑑賞してみましょう。
私たちのほとんどは自分の事で精一杯です。
他人の事を気にかけていても、踏み込んでお手伝いした経験のある人はごく少数です。
私(作者)も「何もせぬ」と断定できるほど善行を積まなかった。
一つでも善いことをすれば、一つの罪が消えるというのに・・・。
いっそこの罪深い手が染色の原料である蘇芳に染まればよかったのに・・・。
さて筆者はこう思います。
このような発想をするのはクリスチャンだからでしょうか?
掲句の発想がクリスチャンを伺わせます。
何もせぬてのひら汚れ蘇芳咲く