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     俳句の作り方 青嵐の俳句

 青嵐葉擦れ迫りて我棒に  伊庭直子いばなおこ あおあらし はずれせまりて われぼうに  この句は2021年9月号の『河』に掲載されました。  青嵐が夏の季語。 「青葉の頃に吹き渡るやや強い南風。 『セイラン』と音読する […]

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    俳句の作り方 夏の暁の俳句

 棘ひとつ寂とこぼるる夏の暁  伊庭直子いばなおこ とげひとつ せきとこぼるる なつのあかつき  この句は2021年9月号の『河』に掲載されました。  こぼるるは零れると毀れるの二つの解釈があります。 この句では毀れる、 […]

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     俳句の作り方 蜥蜴の俳句

 淋しくて蜥蜴にもどる夕べかな  伊庭直子いばなおこ さびしくて とかげにもどる ゆうべかな  この句は2020年10月号の『河』に掲載されました。  蜥蜴とかげが夏の季語。  「全長10センチに達し尾が長い。 成体は一 […]

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     俳句の作り方 簾の俳句

 骨とほり抜くる寂しさ簾鳴る  伊庭直子いばなおこ ほねとおり ぬくるさびしさ すだれなる この句は『河』の2020年9月号に掲載されました。  簾が夏の季語。 「青竹を細く割って編んだもの。 軒や縁先に吊るして日を遮り […]

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     俳句の作り方 夏燕の俳句

 遥かなる故園はひりり夏燕  伊庭直子いばなおこ はるかなる こえんはひりり なつつばめ  この句は『河』の2020年9月号に掲載されました。  夏燕が夏の季語。  「春に南方から渡ってきた燕は4月から7月に通常2回産卵 […]

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      俳句の作り方 薔薇の俳句

 大輪の薔薇剪り何か失へり  野見山のみやまひふみ たいりんの ばらきりなにか うしなえり 薔薇が夏の季語。    中国から渡来した薔薇が「そうび」と呼ばれました。 日本の在来種はいばらです。  初めて日本文学に登場した […]

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     俳句の作り方 夏野の俳句

 頭の中で白い夏野となつてゐる  高屋窓秋たかやそうしゅう あたまのなかで しろいなつのと なっている 7・7・5の破調の句。 夏野が夏の季語。  「百草が生い茂り、草いきれでむせかえるような野原。 『万葉集』にも 〈夏 […]

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     俳句の作り方 初夏の俳句

 初夏に開く郵便切手ほどの窓  有馬朗人ありまあきと 1⃣しょかにあく ゆうびんきって ほどのまど 2⃣しょかにひらく ゆうびんきって ほどのまど  初夏が夏の季語。      1⃣の解釈。 新緑のすがすがしい時節、山を […]

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      俳句の作り方 立夏の俳句

 おそるべき君等の乳房夏来る  西東三鬼さいとうさんき おそるべき きみらのちぶさ なつきたる 夏来るが夏の季語。 2024年の立夏は5月5日。      この句は終戦後まもなく詠まれました。 戦時中、女性は和服をつぶし […]

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     俳句の作り方 朧月の俳句

 この自転車あの世から来て朧月  伊庭直子いばなおこ このじてんしゃ あのよからきて おぼろづき この句は2021年6月号の『河』に掲載されました。      朧月が春の季語。 「朧に霞んだ春の月で薄絹に隔てられたような […]

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